博物館ツアー報告

平成26年度文化芸術振興費補助金事業「滋賀県の博物館・美術館における大学生のための地域人材育成プロジェクト」の一環として、滋賀県博物館地域連携人材育成委員会(滋賀県博物館協議会・一般社団法人環びわ湖大学・地域コンソーシアム共催)による『滋賀県の博物館・美術館 地域を学ぶ博物館ツアー』を実施しました。

県内の大学に通う大学生に、地域の歴史・文化・自然を学んでもらう機会として、大学生自らが企画した二つのツアーを行いました。訪問先の各加盟館では、学芸員による展示解説、バックヤード見学、ワークショップなどを行いました。

ツアー内容:
テーマ1「日本と世界を知る湖南・甲賀地域の旅」
日時:2014年 11月 15日 (土) 9:00 ~ 16:30
内容:滋賀県内の地域を学ぶツアーとして、西洋と東洋の美を追求した美術館や
戦国時代を支えた忍者の郷がある甲賀と、紅葉が美しい湖南地域を巡りました。
  見学コース:
    ① MIHO MUSEUM
      ・常設展示の見学
      ・バックヤード見学
    ② 甲賀流忍術屋敷
      ・日本で唯一現存する忍術屋敷
    ③ 善水寺
      ・南北朝時代に再建された国宝の本堂

テーマ2「水辺の歴史と暮らしを感じる湖東・湖南の旅」
日時:2014年12月7日 (日) 8:30 ~ 16:30
内容:滋賀県内の地域を学ぶツアーとして、湖東・湖南地域を巡ります。琵琶湖岸の城、安土城で近江の歴史を体感し、八幡堀や瓦を通して当時の暮らしに思いをはせ、銅鐸のまち、野洲では古代の首飾り「まがたま」作りに挑戦しました。
  見学コース:
    ① 滋賀県立安土城考古博物館
      ・常設展示の見学
    ② 特別史跡安土城跡
      ・天主跡や摠見寺跡などを見学
    ③ 八幡堀
      ・戦国時代に造られた風情ある堀を散策
    ④ かわらミュージアム
      ・常設展示の見学
    ⑤ 野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)
     ・「まがたま」作り体験
      ・常設展示の見学

ツアーに参加した学生さんには、体験記を書いていただきましたので、以下にご紹介します。

圧巻!MIHO MUSEUM 滋賀県立大学 渡邊 文乃 

 私がツアーの中で最も心に残っているのは、MIHO MUSEUMです。
 
 レセプション棟から美術館棟までは野外を通る道路でつながっているのですが、トンネルを抜けた先に見えた美術館の姿は圧巻でした。ちょうど紅葉のシーズンであったこともあり、黄色や赤に色付いた木々とそれらと同化するようにI.M.ペイ氏が設計した美術館棟。美術館に訪れたというよりも、おとぎの世界のような別世界に足を踏み入れたかのような感覚になりました。
美術館棟では、MIHO MUSEUMの学芸員の方に展示品の説明や施設内の案内をしていただきました。エジプト、西アジア、ギリシャ・ローマ、南アジア、中国、ペルシャ、中央アジアなどの作品が展示されており、それぞれの地域の特徴的な美術品を間近でみることができ、大変勉強になりました。
また、普段は入ることができない美術館のバックヤードも案内していただきました。美術品を守るためのセキュリティシステムや、美術品を清掃、修繕するための部屋があることを知り、貴重な美術品を多くの人に見てもらうために、様々なことに気を配っているのだということがよくわかりました。
日頃から日本の歴史や文化を勉強していることもあり、日本の文書や美術品を見る機会はあったのですが、アジアなど日本以外の国の美術品を見る機会はあまりなかったので、とても新鮮な気持ちで館内を回ることができました。時間の都合もあり、すべてをじっくりとみることはできませんでしたが、学芸員の方がわかりやすく説明してくださったので、楽しく学ぶことができました。次はぜひ、今回見ることができなかったそれぞれの地域の美術品を見て回りたいと思います。

文化体験 滋賀県立大学 文恵

日本に到着して3カ月経ったころ、学校のおかけで休日に甲賀・湖南地域を見学できました。
最初行った所はMIHO MUSEUMですが、この美術館のデザイナーは中国系アメリカ人ですから、外国にいる中国人としては親しみを感じました。特に、美術館の中に木があったということが、私の心にもっとも深く印象に残りました。また、デザイナーの創造力によって特別な窓が設けられ、簡単に室内に光が入ります。春になると、入り口から美術館までの道に植えられた桜が咲くようで、絶景だと思います。

 「滋賀県内の地域を学ぶツアー」体験記 滋賀県立大学 呉偉彬

 2014年11月15日に、滋賀県内の地域を学ぶツアーのため、いろいろなところを訪問した。MIHO MUSEUMや甲賀流忍術屋敷、善水寺などである。私にとって、これらの場所はすごく面白かった。しかし、一番印象が残っている場所は甲賀流忍術屋敷である。規模だけ言うと、屋敷はそんなに大きくないが、お客さんがたくさんいた。私たちもいっぱい体験をした。手裏剣を投げたし、屋敷の中、特に裏部屋などを回った。最後は忍術屋敷の職員の方から詳しく甲賀のことを教えてもらった。甲賀と伊賀の戦いや戦闘の後、甲賀の人がどうやって引退したのか、実に面白かった。また、忍者が作り、飲んでいたというお茶もすごく美味しかった。もし、もっと時間があるなら、忍者屋敷にいたいと思った。最後は紅葉が美しい善水寺に行き、駅に戻って解散。
ツアーは本当に楽しかった。遊んだ同時に、たくさん勉強した。いい経験をした。先生たちに感謝の言葉しかない。またチャンスがあったら、絶対参加する。

太古の空気を通じて 滋賀県立大学 片岡駿一

「水辺の歴史と暮らしを感じる湖東・湖南の旅」2014年12月7日(日)

今回のツアーで最も印象に残っていることは銅鐸博物館での勾玉作りです。勾玉の原料の石は繊細でちょっとした力で欠けてしまう程でした。大昔の人々も似たような経験をしていたのだろうかと感じました。そのことに気を付けながら作った勾玉は個性がでていると思いました。同じ勾玉といっても作っている人が違えば、形状も異なるということです。
 私は今回、勾玉作りのような体験型のイベントを設ける事ができてよかったと思います。その地域を象徴する文化的な物を参加者同士で集まって作ることは、親睦を深めるために必要なことであるし、物作りの貴重な体験をすることができると思うからです。
 地域の歴史を見て感じる事が大切なことだと思っていましたが、実際に触れて感じることも大切であると強く感じるツアーだったと思います。今後もツアーを企画する機会があれば、物作り体験を盛り込むことも良いのではないかと思いました。

秘境に存在するMIHO MUSEUM 滋賀県立大学 片岡 駿一

日本と世界を知る湖南・甲賀地域の旅」2014年11月15日(土)

今回、私はスタッフとしてツアーに参加しました。このツアーで訪れた施設の中で一番印象に残っている美術館があります。それはMIHO MUSEUMです。この美術館は甲賀の山奥に建っており、山の中に展示棟があるという独特な構造をもっていました。普通の博物館や美術館とは違っていて、とても印象に残りました。学芸員の方の建物の説明を聞いているうちに建設に携わった建築士のこだわりを感じ、施設の多様性を知ることができたと思います。また、美術館内のバックヤード見学は貴重な経験になったと思います。私は今までに歴史系や自然系の博物館のバックヤードに入った経験があったものの、美術館のバックヤードに入った経験がありませんでした。美術品を修理する部屋に入った時には道具の多さや部屋に置いてあったレプリカの精巧さに驚きました。博物館とは違った雰囲気を味わうことができました。MIHO MUSEUMには普段行く機会がなかったので、このような経験をすることができてよかったと思います。

湖南・甲賀地域ツアー提出写真

A Trip to Experience and Discover the Nature and Charms of Shiga

立命館大学 Choy Chee Ken 
In discovering the charms of Shiga, we set out on a tour to 3 locations:
• MIHO Museum
• Koka Ninja Mansion 甲賀流忍術屋敷
• Virtue Water Temple (Zensuiji) 善水寺

MIHO Museum houses a large collection of eastern and middle-eastern artifacts of mostly Chinese and Egyptian, and Greek mosaic pieces. As a first-hand experience, the museum is located in a remote area, rather deep into the mountains where travel is conveniently possible via a bus. Witnessing the structure and landscape of the MIHO museum is certainly breathtaking; we were greeted with a front-building where visitors arrive, with the actual museum building connected by a short tunnel under a mountain and the spectacularly designed MIHO bridge. Efforts have been made that item descriptions are available in English, which is a good thing, as it allowed people like us, foreigners to understand the contents. However, besides historical artifacts what should truly interest us within Shiga? We’ll get to that point near the end of this report.
Soon after the touring the MIHO museum, we were treated to an “ohmi beef” lunch! (second to Kobe beef) The taste? Exquisite. The Koka Ninja Mansion is one of the surviving historical buildings from the era of ninjas, with various ninja tools and secret contraptions still intact! It felt cool that I got to throw “shuriken” at a target, and it was great when they told us about the secrets and histories of Koka ninjas! In Japanese! This may be a barrier for other vivitors, because although there were reading materials in English, thses were limited, and the most interesting part was the explanations by the guides. This was the same for our next destination, which was the temple. The temple offers a beautiful view of a garden, better if it is during late autumn and spring, and historical beliefs of old war deities.
Therefore, judging from the short experiences, language still poses as a small barrier. As I have conducted personal interviews with the locals on “What do you think is the most attractive point of Shiga?”, I have arrived to almost one conclusion: Nature. Certainly, museums, in most cases, are not the most attractive points for a given place. Visitors normally do not come for just museums, but for the special features of the place. Compared to Kyoto and others, it is apparent that nature in Shiga tends to stand out with beautiful landscapes, Lake Biwa, and true historical sites; these might just be the true charms of Shiga!

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日本と世界を知る湖南・甲賀地域の旅 国際コミュニケーション 潘麗鋭(留学生)

国際コミュニケーション 潘麗鋭(留学生)
参加日:11月15日―博物館コース

2014年11月15日私は甲賀の旅を参加した。この旅を通して、西洋と東洋の美を追求した美術館や戦国時代を支えた忍者の郷がある甲賀と、紅葉が美しい湖南地域巡った。この中で一番深い印象をくれた場所は美術館—MIHO MUSEUM。

MIHO MUSEUMのコレクションは、茶道から始まり、仏教美術、陶磁器、漆工などの日本美術から、やがて世界の古代美術へと発展していった。館内の美術品は素晴らしいと思うが、この美術館で一番好きなのはその建築デザインである。

その日、私たちは初めてこの美術館に来た。一瞬でこの美術館の外見に驚かされた。本館への道の両側は全部桜の木で、その後長いトンネルを通り過ぎる。桜の道とトンネルは全然雰囲気が違う。でもどちらも仙境ほど美しい。このMUSEUMは琵琶湖の南、自然豊かな湖南アルプスの山中に誕生した。だから、この美術館はほとんど自然に囲まれている。この館の学芸員さんから、美術館の設計のテーマは桃源郷と聞いた。道に迷った漁夫が仙境の楽園——桃源郷を見つけ出すという、陶淵明の『桃花源記』に描かれた物語を、信楽の地に実現した。そうして、私たちはようやく美術館本館に着いた。幾何学模様が織りなすガラス屋根から、明るい太陽の光が館内のライムストーンの壁に降り注ぎ、訪れる人々をやさしく包み込んでくれる。とてもいい感じだ。

後は、私たちは学芸員さんと一緒に美術品を鑑賞した。館内にはいろいろな展示室がある。例えば、エジプト展示室や西アジア展示室、南アジア展示室など。その中で、一番好きなのは南アジア展示室だった。この展示室では中国を経て南伝した仏教について説明していた。ほかにはエジプトの神も興味深かった。

MUSEUMを後にして、次の目的地へと向かった。とても充実した一日だった。

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滋賀県魅力ツアーの感想文 龍谷大学―ファム ゴック チャム

龍谷大学―ファム ゴック チャム
参加日:12月7日―博物館コース

 先日、滋賀県魅力ツアー・博物館コースに参加させて頂き、ありがとうございました。私にとって、非常に貴重な体験でした。私は、途中から参加することになってしまいましたがとても楽しかったです。美味しい近江牛のすき焼きを食べ、かわらミュージアム、野洲市歴史民俗・銅鐸博物館を訪問しました。今までみたことのない物をみることができて、「こんなものもあるんだ」って自分の中で思いました。

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かわらミュジアムの通り道。落ち着いていて、静かで奇麗な場所でした。

 
かわらミュジアムでは、八幡瓦をはじめ日本の各地だけでなく、世界各国の瓦の写真を観ました。それぞれの場所の気候、自然によって、瓦の形や作り方が様々ということがわかりました。

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北欧の瓦

その次、野洲歴史民俗博物館にて、人生で初めて石を磨き、アクセサリーにするのを体験しました。本当に面白かったです。最初は四角の石でしたが磨いて、磨いて、色々な形になることは不思議です。職人の方が綺麗な商品を作るためにはどれだけ大変か分りました。形を考えて、少しずつ丁寧に磨くことによって、様々な形の石ができます。
 最後に銅鐸博物館に行きました。銅鐸というものをそのとき初めて知り、その歴史や役割などについてきいて、非常に勉強になりました。
 ツアーに参加することによって、新しいことを学ぶだけでなく、新しい友達ができて、本当によかったです。機会があれば、是非ともまた参加したいと思います。

水の大切さを知る旅 滋賀県立大学 小池真那加 

「水辺の歴史と暮らしを感じる湖東・湖南の旅」2014年12月7日(日)

二度目も参加させていただきました。
 安土城考古博物館には何度か訪れていますが、学芸員の方の解説を聞くことは滅多にないので初めて知ることがたくさんありました。安土城は何度訪れても新しい発見がある奥の深い城だと思います。
 かわらミュージアムは奥まったところにあってなかなか行く気になれないかもしれませんが、鬼瓦が芸術的で意外に楽しめます。ミュージアムに至るまでの通路にある瓦の石畳が見物です。
 野洲市民俗博物館では勾玉づくりが楽しめました。満足のいく出来になって嬉しかったです。しかし二階まで見て回れなかったのが残念でなりません。暖かい時期にもう一度来るのが良いかな、と思いました。
 滋賀県民にとって湖水と川がいかに大切だったのかを知ると同時に、恐ろしさも知れるツアーだったと思います。今回は行くことができなかった周辺施設が多かったので、時間があるときに散策してみると楽しそうです。

世界に通じる滋賀県の名所 滋賀県立大学 小池真那加 

「日本と世界を知る湖南・甲賀地域の旅」2014年11月15日(土)

企画スタッフとしてツアーに参加させていただきました。
MIHO MUSEUMは車通りの少ない山奥に佇んでいて、トンネルを抜けた先に大きな美術館があったことが驚きでした。館内には海外からの美術品がたくさん並んでいたので、時間があるときにもう一度じっくり見たいと思いました。
 甲賀流忍術屋敷には一般的な忍具のほか、変わり種の仕込み刀が展示してあって面白かったです。仕掛けは全て本物で、展示品の数も豊富なので、短い時間ではありましたが、充分に楽しめました。以前、伊賀市の伊賀流忍者博物館に行ったことがありますが、あちらは忍術や隠密行動の解説が豊富で、こちらは忍具と仕掛けが豊富です。
 善水寺は紅葉が最も色づく前でしたが、色づきかけた樹々のグラデーションがとても綺麗でした。またゆっくりと見て回りたいところです。
 時間が足りなく、駆け足となってしまいましたが、どこも魅力的で非常に楽しい一日でした。

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