東洋絵画の画題には、植物や鳥類を描く「花鳥画」や、故事や物語を題材とした「人物画」などがあり、それら画題の多くには、長寿や子孫繁栄などおめでたい意味や、中国古典の一場面などが表現されています。
そして前近代では、中国人だけでなくその影響を受けた日本の知識人であっても、たとえば「一羽のサギと芙蓉の花」という画題を見ただけでその含意が理解できました。
しかしながら、作品に込められたこれらのメッセージは西洋文化の流入とともに次第に忘れられ、今の我われには意識的に読み解かなければ伝わらないものになってしまいました。
本展では、観峰コレクションの近代中国絵画を対象にして、画題に隠された意味を謎解きながら紹介します。中国絵画の画題は日本絵画にも継承されているため、本展を通して身の回りにある作品の意味も見えてくるでしょう。
https://kampokan.com/event/2023/07/investigate-a-motif-in-chinese-paintings/
(バーチャル観峰館でも夏季展がご覧いただけます。また、バーチャル観峰館のみの展覧会として、「コレクション展 硯Ⅳ」と「観峰コレクションの知られざる名品-初公開の中国書法-」を公開しています。https://kampokan.com/vr/)