A. タイトル:「古文書を中心とした史料の撮影とデータ管理について」
B. 講師:谷昭佳氏・高山さやか氏・桑田恵理氏(東京大学史料編纂所技術部・史料保存技術室)・村井祐樹氏(同所中世史料部准教授)
C. 日時:令和6年11月13日(水)、13時30分〜16時30分
D. 会場:滋賀県立安土城考古博物館 セミナールーム
E. 参加者:41名(26館)
F. 概 要
令和6年度の滋賀県博物館協議会・研修委員会が主催する情報交換会は、令和6年9月3日に営業を再開した滋賀県立安土城考古博物館で実施されました。まずは、研修委員会の皆様をはじめ、関係者各位のご尽力に感謝申し上げます。
情報交換会では、はじめに高山さやか氏から、「史料のデジタル撮影と保存データおよびその活用」というタイトルの講演が行われました。撮影の基本的知識に始まり、カメラの種類や性能、RAWやJpegなどのデータ形式などの基本的性能の話に進み、照明・チャートなどの撮影条件といった実践的な方法など一通り簡潔にお話くださいました。
その後、講師各位による実技を交えた資料撮影講習が行われました。実際に撮影機材の組み立てから行い、実際の史料を用いて撮影が行われました。気を付けるべき点など随時解説を交えながら実技が行われていたため、より理解が深まりました。
最後に、谷昭佳氏と村井祐樹氏より、データ管理等についてのお話がありました。撮影したデータをどのように活用するか、東京大学史料編纂所の例をもとに解説してくださいました。どのような方法にせよ、データをそのままにしておくのではなく、可視化することが重要であると述べられました。また、現在だけではなく、将来の人たちが利用しやすいようなデータにする必要性を強調されていました。史料撮影の技術的な側面のみならず、撮影に臨む心構えや目的なども考えさせられる貴重な交換会となりました。
令和6年(2024)度 情報交換会「古文書を中心とした史料の撮影とデータ管理について」レポート