A. タイトル:「かわる・かかわるミュージアム 地域と多様性」
B. 講 師:保坂健二朗氏 滋賀県立美術館ディレクター(館長)
C. 日 時:令和4年10月13日(木)、13時30分〜16時30分
D. 会 場:滋賀県立美術館 木のホール
E. 参加者:28名
F. 概 要
令和4年度の滋賀県博物館協議会・研修委員会が主催する情報交換会は、昨年6月にリニューアルオープンした滋賀県立美術館で実施されました。まず、研修委員会の皆さんをはじめ、関係者の皆さまのご尽力に感謝申し上げます。
情報交換会では、滋賀県立美術館ディレクター(館長)の保坂健二朗氏から「かわる・かかわるミュージアム」と題した講演が行われ、「公園の中のリビングルーム」「アートの相対化」「地域や外部機関との連携」の3つのテーマについて、それぞれどのような取り組みを行っているのか話がありました。
特に多様な背景を持つ利用者と、どのように関わればよいかという問題について、具体例を交えた情報提供がなされ、参加者は自館の状況と照らし合わせながら、よりよい利用者との「かかわり」とは何かを考えさせられる機会となりました。その後、リニューアルされた館内施設を山口真有香主任学芸員の案内で見学し、再び「木のホール」に戻って、さまざまな工夫や成果・課題、参加館での取り組みなどについても情報共有がなされました。
県博協に加盟している博物館・美術館・資料館は展示物も規模も多種多様ですが、あらゆる人にひらかれたミュージアムを目指すという課題は、共通のものだといえます。ダイバーシティやインクルージョンといった言葉が、社会全体に浸透しつつある現代において、地域に根差し、かつ多様な人びとと関わる場としてのミュージアムとは、どのようなものなのかということを、加盟館同士の情報共有をとおして模索することの重要性を、あらためて確認する研修会となりました。
文責;広報委員・滋賀県立琵琶湖博物館 加藤秀雄