春季企画展「みて、うつす。―中国近代の臨書作品―」観峰館

手本を見て写す「臨書(りんしょ)」は、書を学ぶときに欠かせないものです。現代でも、初学者から熟練の書家まで、手本を写すことを通して書を学んでいます。そして、書家たちの洗練された技による臨書は、時に手本の再現にとどまりません。彼らは手本を見て、それを独自に解釈して写します。その結果、手本の「形」から離れるような、大胆な表現を見せることもあるのです。

本展では、観峰館が収蔵する中国の書作品より、清時代後期から中華民国初期頃に制作された臨書作品を特集し、展示します。中国近代という激動の時代に生き、書に臨(のぞ)み続けた書家たちによる様々な臨書作品を通して、書における「みて、うつす」という行為の面白さを味わって頂くことが、本展の目的です。


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