令和5年度特別企画展「近江・聖徳太子伝承社寺の美術―地域に根付いた文化財たちー」観峰館

東近江地域は古来、聖徳太子伝承を持つ社寺が多くあります。各社寺の開創に太子がかかわったという確たる「史実」は、現状確認はできません。しかしながらその社寺の多くが、中世の度重なる戦乱の紆余曲折を経て、近世以降に再興を遂げており、その歩みの中に太子伝承が度々取り上げられ、その後の発展に大きく寄与したという「事実」は、確かに存在しています。
当館は、平成二十七年(二〇一五)十月の開館二十周年以来、館が所在する東近江地域の寺院に所蔵される文化財の調査を実施し、その成果を展覧会等で公開してきました。そして、本年二月には、文化庁より公開承認施設の認可を受けました。この展覧会は、これまでの活動成果をふまえ、聖徳太子遠忌一四〇〇年という節目に、太子伝承を持つ社寺の美術工芸の名宝を一堂に展示する試みです。これまで、奈良・大阪においては太子所縁の美術を特集した展示が開催されていますが、滋賀県内ではほとんどなく、この試みが果たす役割は非常に大きいといえます。
伝承は伝承で片付けるべきではない、その根拠が此処にある。
https://kampokan.com/event/2023/09/art-of-shoutoku-taishi-in-shiga/

この特別企画展では、公式図録も販売しております。
https://kampokan.com/kp_book/art-of-shoutoku-taishi-in-shiga/

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